【英雄ノ系譜】#2 仲間を集めて
【東ノ国・魔法研究所】
男「ってわけで、仲間を探さなくちゃいけなくなった」
魔法使い「で、私のところに来たのね」
男「そういうこと」
魔法使い「なんで私なのよ。王様の勅令なら、他にいくらでも実力のある魔法使いがいるでしょう」
男「まぁ……そうだけどさ」
魔法使い「大体、私はそんなに暇じゃないの。今は新しい魔法式の研究で忙しいんだから」
男「えぇ~……俺としては初対面の人達より、幼馴染的な存在の魔法使いの方がいいんだけどなぁ……」
魔法使い「的ってなによ。幼馴染でしょうが」
男「う~ん」
魔法使い「とにかく、悪いけど他の人を当たってみて」
男「わかったよ……」
男「……どうしてもダメ?」
魔法使い「ダメ」
男「ぐぬぬ……」
【東ノ国・訓練所】
男「ってことなんだけどさ……」
剣士「ほーん」
男「いや、ほーんじゃなくて!」
剣士「まぁ、しゃあないだろ。アイツ本当に忙しいらしいし」
男「それは俺も知ってたけどさ」
剣士「じゃぁなんで頼んだんだよ」
男「それでも来てくれると思ったから」
剣士「アホか」
男「ぐぬぬ……」
剣士「ちなみに俺もパスな」
男「はぁ!? この話の流れでお前も断るって言うのか!?」
剣士「だって俺、そんなめんどくさい事したくないもん」
男「おま……マジで言ってんの?」
剣士「マジよマジ。大体、そこら辺の調査程度ならお前一人でもどうにかなるだろ」
男「そうかもしれないけど……なんか寂しいじゃん」
剣士「アホ。仕事だろ。しっかりやれよ」
男「……わかったよ」
弟子「あー! 剣士さーん!」
剣士「お、弟子が来たわ。稽古あるから俺はこれで」
男「あいよー……」